「子どもを叱るのは、いつも私です」
不登校のお子さんについてご相談を受けていると、お母さんからこのようなお話を伺うことがあります。
朝起こすのもお母さん。
学校のことを伝えるのもお母さん。
勉強や生活習慣について注意するのもお母さん。
スマホやゲームについて注意するのもお母さん。
そして、子どもが言うことを聞かなければ、またお母さんが叱る。
このように、お母さんが子どもの生活に関することを一人で背負っているご家庭は、決して少なくありません。
もちろん、お母さんが子どもを注意することが悪いわけではありません。
ただ、家庭の中でお母さんばかりが「注意する・叱る」という役割を担っていると、お母さん自身が疲れてしまうだけでなく、親子関係にも負担がかかることがあります。
そこで今回は、PLSの復学支援でも大切にしている「父性対応」についてお話しします。
そもそも「父性対応」とは?

「父性」と聞くと、
「厳しいお父さん」
「怖いお父さん」
「子どもを叱るお父さん」
というイメージを持つ方もいるかもしれません。
しかし、父性対応は、子どもを怖がらせたり、怒鳴ったりすることではありません。
家庭の中で、
「これはやってはいけないこと」
「ここは守らなければいけないこと」
という一線を、大人がしっかり示すことです。
例えば、子どもがお母さんに対して暴言を吐いたとき。
家庭で決めたルールを故意に破ったとき。
家族以外の人に迷惑をかけたとき。
命や安全に関わる危険なことをしたとき。
このような場面では、
「それはやってはいけないよ」
「お母さんにそんな言い方をするのは違うよ」
「家族以外の人に迷惑をかけることはやめよう」
と、きちんと伝える必要があります。
これが父性対応の一つです。
父性対応で大切なのは、何でもかんでも子どもを叱ることではありません。
イメージとしては、
「普段は穏やか。でも、ここだけは譲らない」
という存在です。
普段から何でも注意されていると、子どもも「また怒られる」と身構えてしまいます。
だからこそ、本当に必要な場面で大人が一線を示すことが大切なのです。
お母さんが全部「叱る役」になっていませんか?

家庭の中で、お母さんばかりが注意する役になっていないでしょうか。
「早く起きなさい」
「宿題はしたの?」
「ゲームはもうやめなさい」
「約束したでしょう」
「そんな言い方をしたらダメでしょう」
毎日の生活の中で、こうした声かけを繰り返していると、お母さん自身も疲れてしまいます。
そして、子どもにとってお母さんが、
「注意してくる人」
「怒る人」
という存在になってしまうこともあります。
本来なら、お母さんには学校のことや友達のこと、子ども自身が抱えている悩みを話してほしい。
それなのに、親子の会話が注意や叱ることばかりになってしまうと、子どもが何も話さなくなってしまうこともあります。
だからといって、
「お母さんは子どもを叱ってはいけない」
ということではありません。
大切なのは、家庭の中で親がどのような役割を担うのかを考えることです。
母性には、子どもの気持ちを受け止めたり、話を聴いたり、安心できる場所を作ったりする役割があります。
一方で父性には、ルールを示したり、必要な場面で線引きをしたり、子どもが自分で考えて行動するよう促したりする役割があります。
もちろん、これは「母親はこう」「父親はこう」と完全に分けるものではありません。
ご家庭によって状況も違います。
ただ、「受け止める役割」と「必要なときに線を引く役割」の両方が家庭の中にあることは、とても大切です。
そして、父性対応をするときも、最初から感情的に怒る必要はありません。
まず子どもの話を聴く。
「そう思ったんだね」
「あなたがそうしたかった気持ちは分かった」
と受け止めた上で、
「でも、これはやってはいけないことだよ」
と伝える。
子どもの気持ちを理解することと、行動をすべて認めることは別です。
気持ちは受け止める。
でも、ダメなことにはきちんと線を引く。
この関わり方が大切なのです。
父性を担える人がいない場合はどうする?

ここまで読んで、
「うちには父性を担える人がいない」
「父親はいるけれど、子どもに何も言えない」
「父親が子どもに関わってくれない」
という方もいらっしゃるかもしれません。
そのような場合でも、決して諦める必要はありません。
家庭の中だけで難しい場合には、第三者が関わることで、親御さんの負担を減らしながら子どもとの関係を整えていく方法もあります。
PLSの復学支援では、ご家庭の状況を詳しくお聞きした上で、必要に応じて訪問カウンセリングを行っています。
訪問カウンセリングでは、お子さんと直接関わりながら、家庭内で不足している役割を補うこともあります。
もちろん、怖く叱るために訪問するわけではありません。
お子さんとの関係を築きながら、
「これは守ろう」
「これはやってはいけないよ」
「自分で考えて行動してみよう」
と、必要な場面で適切な線引きをしていきます。
そして、できたことや頑張ったことはしっかり認める。
こうした関わりを積み重ねることで、子どもが大人との適切な距離感を学び、自分で考えて行動する経験につながることがあります。
これは、電話やメールだけでは難しい部分です。
実際にお子さんと会い、ご家庭に入り、直接関わるからこそできる支援があります。
子どもの成長に必要なのは、ただ「優しくすること」でも、ただ「厳しくすること」でもありません。
受け止めること。
支えること。
そして、必要なときには、きちんと線を引くこと。
その両方があってこそ、子どもは安心して成長していくことができます。
家庭での関わり方に悩んでいませんか?

「子どもを叱ると親子関係が悪くなりそうで怖い」
「どこまで叱ればいいのか分からない」
「母親ばかりが注意する役になっている」
「父親が子どもに何も言えない」
「家庭のルールがうまく機能していない」
もし、このようなことで悩んでいるのであれば、一人で答えを出そうとしなくても大丈夫です。
特に、お子さんが学校へ行けなくなっている場合には、学校のことだけを見るのではなく、家庭での親子関係や生活習慣、ルールの作り方なども含めて考える必要があります。
PLSでは、家庭教育についてのアドバイスから、訪問カウンセリングによるお子さんへの直接的な支援まで、ご家庭の状況に合わせた復学支援を行っています。
「うちの場合は、何を変えればいいんだろう?」
そんな段階でも構いません。
まずは現在のご家庭の状況をお聞かせください。
お子さんと親御さんにとって、今必要なことを一緒に整理していきましょう。

※メールでのご相談をご希望の方は、こちらのお問い合わせフォームもご利用いただけます。
→ お問い合わせはこちら
活動範囲
PLSの復学支援は、北海道、東北、関東、中部、近畿、中国・四国、九州と全国対応しています。
訪問支援の実績がある地域
これまでに以下の地域へ訪問し、対面での復学支援を行ってきました。
北海道
東北/宮城県・山形県・福島県
関東/茨城県・栃木県・群馬県・埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県・長野県
北陸/新潟県・富山県・石川県・福井県
中部/岐阜県・静岡県・愛知県・三重県
近畿/滋賀県・京都府・大阪府・兵庫県・奈良県・和歌山県
中国/岡山県・広島県
四国/徳島県・香川県・愛媛県・高知県
九州/福岡県
沖縄
にほんブログ村

