ブログをご覧の皆様、こんにちは。
いであるです。
不登校のご相談の中でも、ここ数年とても多いのが、
「病院で起立性調節障害と診断されたのですが、復学は可能でしょうか?」
というご質問です。
実際、この冬休み期間中にいただいたご相談の中にも、
「不登校 × 起立性調節障害」という状況のお子さんが複数いらっしゃいました。
診断名がつくことで、
「もう学校は無理なのでは…」
「しばらく待つしかないのでは…」
と、判断に迷われる親御さんは少なくありません。
そこで今回は、復学支援の現場で多くのODケースを見てきたPLSの視点から、復学できるかどうかの判断軸についてお伝えします。

不登校と起立性調節障害はセットで語られやすい

不登校のお子さんが医療機関を受診すると、
・起立性調節障害と診断された
・自律神経の乱れがあると言われた
・朝起きられないのは体質的な問題
と説明を受けるケースは、決して珍しくありません。
起立性調節障害(OD)は、思春期に多く見られる自律神経系の機能不全で、
・朝起きられない
・立ちくらみ、頭痛
・強い倦怠感や吐き気
・午前中に特に調子が悪い
といった症状が特徴です。
そのため、
「朝起きられない=起立性調節障害=学校に行けないのは仕方ない」
と理解されやすく、復学そのものを諦めてしまうご家庭も少なくありません。
原因と結果が逆になっているケースも多い

ここで、復学支援の現場にいる私たちが特に注意して見ているポイントがあります。
それは、
・起立性調節障害が主な原因で登校が難しくなっているケース
・不登校状態が続いた結果、ODのような症状が出ているケース
この2つは、支援の考え方がまったく異なるという点です。
実際、不登校のお子さんには、
・朝スッキリ起きられない
・目は覚めているのに体が動かない
・午前中に強い倦怠感が出る
といった状態が多く見られますが、これらは必ずしも起立性調節障害だけに特有の症状ではありません。
「行けなかった経験」
「学校への不安」
「人間関係のストレス」
こうした心理的背景が整理されないまま時間が経つと、身体症状として表れてくることも多いのです。
起立性調節障害が主因の場合の考え方

一方で、
・症状が明確
・医師の判断でも身体的要因が強い
・本人には「学校に行きたい」という意思がある
このような場合は、起立性調節障害そのものへの治療が優先されます。
症状が安定しないうちは、どれだけ意欲があっても「毎朝登校する」ことは現実的ではありません。
このケースでは、復学支援においても無理に動かすことはしません。
「今は待つ時期なのか」
「回復を優先すべきか」
ここを見誤らないことがとても重要です。
治療を続けても改善しないときの判断軸

PLSにご相談いただく中には、
・薬を飲んでいるが朝の状態は変わらない
・「様子を見ましょう」と言われ続けている
・休む期間がどんどん長引いている
こうしたケースも少なくありません。
この場合、起立性調節障害の診断があっても、主な原因は別のところにある可能性が高くなります。
PLSの復学支援では、
・診断名だけで判断しない
・「待つべきか」「動くべきか」を見極める
・子どもと家庭の状態を総合的に整理する
この3点をとても大切にしています。
実際、これまで支援してきた中には、「起立性調節障害」と診断されていたお子さんが、登校再開とともに生活リズムが整い、結果として朝も起きられるようになったケースも数多くあります。

起立性調節障害での不登校でお悩みの方へ

もちろん、すべてのケースで復学支援が適しているわけではありません。
・症状の重さ
・診断内容
・家庭環境
・お子さん本人の状態
これらを丁寧に伺ったうえで、支援が可能かどうかを判断しています。
無理な復学を勧めることは、PLSでは決して行いません。
もし今、
・待つべきか、動くべきか分からない
・起立性調節障害と言われたが、このままでいいのか不安
・復学支援という選択肢が合うのか知りたい
そう感じていらっしゃるなら、一度、状況を整理するだけでも構いません。
PLSは、診断名ではなく、その子自身を見て支援を考えます。
「うちの子の場合はどうなんだろう?」
そう思われた方は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
次回のブログでお会いしましょう。


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