ブログをご覧の皆様、こんにちは!
いであるです。
弊社には、冬休みが明けた頃から、親御さんからの問い合わせが殺到しました。
12月末〜1月ごろにご相談いただいたご家庭の数件は、この2月〜3月に復学を果たすことが出来ました。
それぞれのケースにより、事情や背景が違うので、4月以降の復学を予定している場合もあります。
久しぶりに、今回は、復学を果たしたご家庭の事例について、書きました。
ご覧ください。
今回、支援に入らせていただいた、不登校の事例について
今回のお話は、中学2年生の男の子が不登校になったケースです。
Twitter経由でPLSを知っていただき、昨年12月に初回の電話相談を行いました。
親御さんからお子さんの話を聞いていくと、このように、多くの問題を抱えていらっしゃることが分かりました。
お子さんが、朝起きる事が辛いと言っていたので、心配になって病院を受診。
結果、“起立性調節障害”(POTS)と診断が出たそうです。
そこからお子さんは、全く午前中には起きられない生活になったと聞きました。
起立性調節障害は、自律神経系の異常で循環器系の調節がうまくいかなくなる疾患です。
立ち上がったときに血圧が低下したり、心拍数が上がり過ぎたり、調節に時間がかかりすぎたりします。
この疾患は自律神経疾患なので身体的要素以外に、精神的、環境的要素も関わって起こると考えられています。
https://www.saiseikai.or.jp/medical/column/od/
親御さんからの聞き取りや資料に基づき出したこのご家庭への支援は?
起立性調節障害を、私なりに分かりやすく表現すると、「立つとしんどい」という状態です。
学生にとっては天敵とも言えるこの疾患。
復学するために、また学校のためだけでなく、将来のためにも向き合う必要があります。
完治を目指すよりも、少しでも現状を改善することでお子さんの自信や復学に一歩近づくのではないか、と考えました。
弊社では、初回の電話相談の時に、支援を決めてもらうことはしません。
ご家庭のご都合もありますので、初回無料相談後のお返事に、期日は決めていません。
ただ、考えていただいている期間に、満席になる場合もあります。
「不登校サポートコースを受講させてください」
こちらのご家庭は、初回の電話相談をさせていただいた当日の夜にはと覚悟を決めたメールを親御さんからいただきました。
この時は、すぐにご案内できましたので、さっそく支援開始!
週3回の電話カウンセリングや日頃のメールから、親御さんの不安はひしひしと伝わってきました。
訪問カウンセリングやコーチングといった、第三者の介入をするため、打ち合わせを何度もしていきます。
「起立性調節障害だから、誰かが介入したところで変わるのかな…」
親御さんとしては、常に、不安があったと、復学後の面談の際に話をされていました。
何よりも親御さんの中では、不登校の原因は「起立性調節障害」の一択だったのです。
私は、日頃のやりとりから見えてくる情報をじっくり分析していきました。
結論、「訪問カウンセラーが先に入るよりもコーチング(登校刺激)を先にする入り方が良い」という判断をしました。
いであるが、実際に不登校中のお子さんと話をしてみた、その内容は?
カウンセラーとご家庭のスケジュールを調整して、登校刺激当日を迎えました。
「痩せ気味だなぁ」
お子さんと、対面した時の、私から見た第一印象です。
お子さんの自室に入室した瞬間に、マスク越しからもツーンとした匂いが伝わってきたのも印象的です。
本人から話を聞くと、お子さんの胸の内は下に書いたような様子でした。
最初のきっかけとなったのは塾の辛さからくるものでした。
不登校になる前は、勉強に追われる日々を過ごしていたそうです。
学校から出される家庭学習の課題も多い中で、進学塾に通い、塾から出される課題も多かった。
塾が終わり、帰宅が22時ごろが当たり前。
そこから、学校の宿題をして、さらに、塾の課題をしていくという流れの日常でした。
寝る時間は、毎晩、深夜1時〜2時ごろだった。
私は、この話を聞いた時に、「それは朝起きられなくなって当然だろう」と感じました。
「こんな生活させてたらパンクして当然でしょ。なんでもっと早くに気付かなかったんですか!」
私は、親御さんにも、このように注意しました。
お子さんが、帰ってきたらすぐに部屋に行くため、寝る時間を把握していなかった。
こんなに1人で、我が子が抱え込んでいたなんて知らなかった。
良かれと思って塾に通わせていた。
聞き取りをしてからの、私との面談で、親御さんなりの想いは持ちつつ、反省されていました。
この時点では、本人は学校に戻りたい意思があるものの、いざ朝になると起きられないというジレンマと戦い続けていたのです。
【実例】起立性調節障害と診断されても、復学は果たせますか?前編「まとめ」
ここまでの流れを整理してみます。
「起立性調節障害」と診断されたことで、自分が起きられないのは、病気だからと思ってしまうようになっていた。
「この症状を知らなければ動けていたかもしれない」
学校に行けなくなったことで、体を動かす機会も減り、疲れないから寝られていないということも起因していた。
大人でも、寝るのが遅くなれば、朝起きるのは辛いです。
これは、お子さんも同じです。
「戻りたい気持ちは持っているけれど、1人ではどうすることも出来ない」
お子さん本人が素直に自分と向き合えたタイミングで、訪問カウンセラーを導入。
第三者である訪問カウンセラーが、「今後復学するためには何が不安か」、「何が課題になるか」をしっかりと話し合いました。
今回のケースでは、「勉強や友達面よりも一番大事な“生活リズムを整える”という課題を乗り越えること」を第一優先としました。
結果的にこれが復学に向けての大きなきっかけになったのです。
具体的な内容については、次回のブログで、後編として書いていきます。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
それでは次回のブログ記事でお会いしましょう。
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