【高校生の復学支援事例】「部屋に入るな!」の張り紙から涙で語った再登校への想い

いである先生
株式会社PLS 高校生の復学支援事例

ブログをご覧の皆様、こんにちは。
いであるです。

今回は、高校生のお子さんの不登校に悩むご家庭に対して行った「復学支援」の事例をご紹介します。

実際のご家庭でどのような変化があり、どのようにして再び学校へと歩み出せたのか。

同じようにお子さんの将来を心配されている親御さんにとって、ヒントになればと思い、丁寧に書いてみました。

不登校の高校1年生「行きたいのに行けない」苦しみ

株式会社PLS 不登校の高校1年生「行きたいのに行けない」苦しみ

今回ご紹介するのは、高校1年生の女の子のケースです。

中学3年生のときに希望校へ合格し、受験までは順調に過ごしていました。
しかし合格発表を境に学校へ行かなくなり、中学の卒業式も欠席。
そのまま高校へ進学しましたが、登校できたのは入学式の一日だけ。
翌日からは不登校が始まりました。

親御さんが理由を尋ねても「行きたい気持ちはあるけれど体が動かない」と答えるばかり。
部屋にこもり、親子の会話も食事もほとんどなく、「部屋に入るな!」と張り紙までして家族との関わりを断つようになりました。

1ヶ月近い欠席が続き、このままでは留年や進路への影響も避けられません。
親御さんの心配は深刻でした。

PLSとの出会いと「登校刺激」

PLSとの出会いと「登校刺激」

そんな中、ご両親は5月にPLSへ初めてご相談くださいました。
初回の電話カウンセリングをご両親で受けられ、その日のうちに「復学支援を受けたい」と決断され、ご連絡いただきました。

高校生の場合、不登校が長期化すると留年や進路への影響が大きくなるので、早い段階で「登校刺激」を実施するケースが多いです。
このご家庭でも支援開始から数週間で、登校刺激の日程を決めました。

登校刺激当日。
親御さんと現場に入るカウンセラーとで最後の打ち合わせをし、自宅に向かいました。
彼女の部屋のドアには油性マジックで大きく「部屋に入るな!」と書かれた紙が貼られていました。
しかし、私たちがドアを開けた瞬間、彼女は驚いた表情とともに涙があふれ、泣き崩れたのです。
親御さんには席を外していただき、カウンセラーと彼女だけで話す時間を作りました。

最初は言葉にならなかった彼女も、次第に落ち着きを取り戻し、心の奥に隠してきた本音を打ち明けてくれました。

「本当は、行けるなら教室に戻りたい」
「合格は嬉しいはずなのに、心が崩れる音がした」
「もう何もかも疲れた」
「何もできない自分が嫌い。楽になりたい」

この言葉から、彼女がどれほど葛藤と孤独の中にいたのかが伝わってきました。

【復学支援の事例】不登校に悩む家庭を救う登校刺激とは?
夏休みが明けてから、支援中の多くのご家庭が「冬休みまでの復学」を目指しており、弊社の訪問カウンセラーたちが全国を飛び回っています。今回は、現在復学支援受講中のご家庭で、10月初旬に決行した「登校刺激」の一例をご紹介します。

「準備をしない復学準備」への挑戦

「準備をしない復学準備」への挑戦

彼女に寄り添いながら話を進めていく中でも、時折彼女の目から涙がこぼれていました。

ずっと一人で抱え込んできたことが、相当重たいものだったことが伝わります。

通常、不登校からの復学支援では、段階的な準備を行います。
学校と連携し、リハーサルをしたりして、1つ1つ準備し、自信を積み重ねていくのが基本です。

しかし彼女は「先生や友達に会ったり、準備はしなくていい。気持ちの問題なので、勇気さえ出せたら大丈夫です。でもその勇気が出せるかが自信が無いのでそれまでにたくさんお話ししたいです」とはっきり伝えてくれました。
必要なのは、具体的な準備ではなく、勇気を出すための支えでした。

そこで訪問カウンセラーは「復学日までに何度か来るから、その都度たくさん話そう」と約束しました。
実際に、訪問のたびに趣味の話で盛り上がったり、学校への不安を吐き出してもらったりする時間を積み重ねていきました。

復学日を決めた日、彼女は自ら部屋のドアに貼っていた「入るな!」の紙を剥がしたのです。
その瞬間、「もう一度頑張りたい」「家族とやり直したい」という強い気持ちが伝わり、ご両親の目にも涙があふれました。

復学はゴールではなく「新しいスタート」

復学はゴールではなく「新しいスタート」

復学日までに、5回カウンセラーが訪問しました。
時間いっぱいまで彼女の趣味や好きなものの話で盛り上がったり、ゲームをしたことがないとのことだったので一緒に遊んでみたり、時には学校の不安や心配、緊張を吐き出してくれたのでそれを受け止めたり。
こうした時間が、不登校から復学へと繋がりました。

こうして、無事に教室へ戻れた彼女ですが、復学はゴールではなく新しいスタートです。
特に高校生の復学は、次のような壁に直面します。

・単位制のため出席が進級に直結する
・進学や就職への不安が大きくのしかかる
・欠席分を取り戻す負担が重い

こうした課題を一人で背負うのは難しいため、PLSでは復学後も継続して伴走します。
「子ども本人の心の再構築」や「家庭内の関係改善」を大切にしながら、安定登校に向けたサポートを行っています。

彼女のように、「本当は行きたいのに行けない」と苦しむ高校生は少なくありません。
不登校は単なる欠席の問題ではなく、心の葛藤や家庭のすれ違いと深くつながっています。
だからこそ、寄り添う伴走者の存在が必要なのです。

PLSが復学支援において「継続登校」を大切にする理由とは?
不登校からの復学は、多くのご家庭にとって大きな挑戦です。学校に戻ることはゴールのように思われがちですが、実際にはその先に「継続して通う」というさらに重要な課題が待っています。PLSは、復学後の「継続登校」までしっかりサポートしています。今回は、なぜPLSが継続登校を重視するのか、その理由を詳しくお伝えします。

不登校に悩む親御さんへ

株式会社PLS 不登校に悩む親御さんへ

復学支援は、特別なご家庭だけのものではありません。
どんなお子さんにも「もう一度やり直す力」があります。

この記事を読んで「うちの子と同じだ」と感じられた方もいらっしゃるかもしれません。
「どう接していいか分からない」
「もう高校を辞めるしかないのでは…」
そんな不安を抱えこまずに、まずはご相談ください。

復学への第一歩は「相談すること」から始まります。
PLSはこれまで多くのご家庭と共に歩み、高校生が再び教室に戻る姿を見届けてきました。
不登校という暗闇の中で、一筋の光をともすお手伝いをさせていただきます。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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